時効援用（時効完成）前に借入金について一部でも返済を行った場合、法律上は時効の中断事由に当たります。
しかし、アペンタクル（旧ワイド）、ギルド（旧ハッピークレジット、トライト、ヴァラモス）、ネットカード、クレディア等の取り立てが厳しい業者の従業員が自宅に訪問し、「あなたの借金はこんなにも増えている」「１０００円でもいいから払ってくれ」「払わないと会社へ帰れない」等と言われ、やむを得ず返済に応じてしまった場合でも、事情によっては、こういった取り立てを行った業者には、保護すべき信頼が生じたとはいえず、借主が消滅時効の援用を認める裁判例が複数存在します。
時効援用ができる旨を知っていたら支払いなんてしなかった。確かに返済をしなかったのは悪いけど、利息・遅延損害金が付加され今さら何百万もの返済義務を負ってしまいもはや自己破産しかないのかと諦めるのは早いです。
自分の自発的な意思に基づかない返済だったわけですから、上記のような返済を行ってしまった場合でもまずは時効援用を行い、相手が争うようであれば、裁判所で中立な裁判官に判断してもらうことをお勧めいたします。
なお、上記事例で一部返済後、貸金業者が債権の時効援用を阻止するために、貸金業者側から「貸金請求訴訟」「和解金請求訴訟」「債権存在確認請求訴訟」を起こされるケースがありますので、放置せず必ず対応してください。訴えられてしまったのに対応をしないでいると業者の言い分をすべて認める扱いになってしまい、時効までの期間が１０年伸びてしまいます。
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