後払い決済は、商品・サービスを購入後に専用の払い込み用紙で支払いをする決済サービスです。
アプリやネットで簡単に利用できることから近年利用が増加しており、反面その簡単さゆえに使いすぎて支払いができなくなるケースも増えています。
ここでは後払い決済が支払えなくなった場合の対応策を説明いたします。
後払い決済(BNPL)とは
「後払い決済」または「BNPL(Buy Now, Pay Later:今買って、後で支払う)」は、商品やサービスを購入する際に、その場で代金を支払わず、後日まとめて支払うことができる決済サービスです。
クレジットカードとの大きな違いは、クレジットカードよりも簡易な審査で利用でき、多くの場合はスマートフォンのアプリから簡単に申し込みができる点です。また、支払い期限内であれば手数料がかからないサービスも多くあります。
後払い決済の特徴
- 商品到着後に支払いができる
- クレジットカードがなくても利用できる
- スマホアプリで簡単に申し込める
- 支払い方法は、コンビニ払い、銀行振込、口座引き落としなど多様
- 支払い期限内なら手数料無料のサービスが多い
- クレジットカードよりも審査が簡易的
主な後払い決済会社とサービス一覧
日本で利用されている主な後払い決済サービスは以下の通りです。
それぞれのサービスには特徴や利用可能額、支払い期限などが異なります(※サービスは変動する場合があります)。
NP後払い
提供:株式会社ネットプロテクションズ
銀行振込
限度額:最大54,000円(審査により変動)
支払期限:商品到着後14日以内
特徴:EC通販サイトでよく見かける後払いサービス。コンビニでの支払いが可能。
Paidy(ペイディ)
提供:株式会社Paidy
分割払い
限度額:最大10万円程度(審査により変動)
支払期限:翌月10日まで(一括払いの場合)
特徴:電話番号とメールアドレスだけで登録でき、審査も迅速。Amazonなど大手ECでも利用可能。
バンドルカード「ポチッとチャージ(後払い)」
提供:株式会社カンム
バンドルカード(プリペイド式VISAカード)にチャージして利用。
チャージ金額に対して手数料が発生。
メルペイスマート払い
提供:株式会社メルペイ
分割払い
限度額:最大10万円程度(審査により変動)
支払期限:翌月27日
特徴:メルカリアプリと連携。コンビニ払いや口座振替に対応。
GMO後払い
提供:GMOペイメントサービス株式会社
銀行振込
限度額:最大54,000円(審査により変動)
支払期限:商品到着後14日以内
特徴:NP後払いと同様にEC通販での後払いに対応。信用情報機関CICに加盟している。
atone(アトネ)
提供:株式会社ネットプロテクションズ
分割払い
限度額:最大10万円程度(審査により変動)
支払期限:翌月5日
特徴:実店舗でも利用可能。初回利用時の審査あり。
PayPayあと払い
提供:PayPayカード株式会社
分割払い
限度額:最大10万円程度(審査により変動)
支払期限:翌月10日
特徴:PayPayアプリと連携。オンラインと実店舗の両方で利用可能。
クロネコ代金後払いサービス
提供:ヤマト運輸株式会社
銀行振込
限度額:最大54,000円(審査により変動)
支払期限:商品到着後14日以内
特徴:ヤマト運輸の配送と連携した後払いサービス。
後払いドットコム
提供:GMOイプシロン株式会社
銀行振込
限度額:最大54,000円(審査により変動)
支払期限:商品到着後14日以内
特徴:中小ECサイトでも導入しやすい後払いサービス。
その他
イマすぐ入金
ファミペイ翌月払い
Smartpay
あと払い Pay ID
後払い決済の問題点
後払い決済は便利なサービスですが、以下のような問題点があります。
気づかないうちに利用額が増える
クレジットカードと異なり、利用時の心理的ハードルが低いため、気づかないうちに複数のサービスでの利用が積み重なり、返済時に支払い能力を超えてしまうことがあります。
複数サービスを利用することによる把握の難しさ
各サービスごとに支払い期限や方法が異なるため、複数のサービスを利用していると管理が難しくなり、支払いの遅れや忘れにつながりやすくなります。
簡易な審査による過剰な与信
クレジットカードよりも審査が簡易なため、本来の返済能力を超えた利用が可能になってしまうことがあります。特に複数のサービスを掛け持ちすると、総利用可能額が高額になります。
遅延時の高額な手数料・延滞金
支払期限を過ぎると、高額な延滞手数料が発生するサービスもあります。これにより、さらに返済が困難になることがあります。
法的整備の遅れ
2ヶ月以内の短期後払いは割賦販売法の規制対象外となるケースが多く、消費者保護の法的枠組みが十分に整っていません。そのため、トラブル発生時に対応が難しいことがあります。
信用情報への影響
後払い決済サービスの支払い遅延や滞納が信用情報に与える影響は、サービスによって異なります。
信用情報機関に加盟しているサービスと加盟していないサービスがあります。
信用情報機関に加盟しているサービス
信用情報機関(CICやJICCなど)に加盟している後払い決済サービスでは、支払いの遅延や滞納が信用情報に記録され、いわゆる「ブラックリスト」に載る可能性があります。
例: GMO後払い(CIC加盟)、PayPayあと払い、ペイディプラス、超あと払いなど
信用情報機関に加盟していないサービス
信用情報機関に加盟していない後払い決済サービスでは、支払いの遅延や滞納が公的な信用情報に直接記録されることはありません。
例: 一部のコンビニ後払いサービス
注意点
信用情報機関に加盟していないサービスでも、以下のような影響がある場合があります:
- 長期滞納すると債権回収会社に債権が譲渡される場合がある
- 同じサービスの再利用ができなくなる
- 法的手続きに発展する場合がある
- 最終的に裁判になると、官報に掲載され公的な記録として残る
信用情報への影響期間
信用情報機関に「事故情報」として登録された場合、通常は完済するまで記録が残ります。
この間は新規クレジットカードの作成や住宅ローンの審査など、様々な金融サービスの利用に影響が出る可能性があります。
返済困難な場合の解決方法
後払い決済サービスの返済が困難になった場合、以下のような解決方法があります。できるだけ早く対処することで、問題の拡大を防ぐことができます。
1.運営会社への連絡
まずは後払い決済サービスの運営会社に連絡し、状況を説明して支払い猶予や分割払いの相談をしましょう。自発的に連絡することで、運営会社側も柔軟に対応してくれる場合があります。
2.支払い優先順位の整理
複数のサービスを利用している場合は、信用情報機関に加盟しているサービスの支払いを優先するなど、優先順位をつけて計画的に返済しましょう。
3.弁護士・司法書士などの専門家への相談
自力での解決が難しい場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談しましょう。債務整理の手続きを行うことで、支払い条件の見直しや負担軽減が可能になることがあります。
4.任意整理の検討
後払い決済サービスの債務も、任意整理の対象となります。
任意整理とは、債権者と交渉して将来利息のカットや分割払いの条件変更を行う手続きです。
支払困難な理由が消費者金融、クレジットカードの支払いの場合、複数の債務をまとめて整理することも可能です。
5.より強力な債務整理手続きの検討
債務が多額で返済が著しく困難な場合は、個人再生や自己破産などのより強力な債務整理手続きを検討することもできます。これらの手続きは、専門家に相談して最適な方法を選びましょう。
債務整理の種類
- 任意整理:債権者と交渉して返済条件を変更する手続き。裁判所を介さず、3〜5年で分割返済する手続き
- 特定調停:簡易裁判所で調停委員の仲介により債権者と返済条件を話し合う手続き。
- 個人再生:裁判所を通じて債務を大幅に減額し、残りを3〜5年で分割返済する手続き。
- 自己破産:裁判所に申立てを行い、債務の支払義務を免除してもらう手続き。
注意点
債務整理を行うと、対象となった後払い決済サービスは今後利用できなくなります。
また、債務整理の種類によっては、信用情報に記録が残るため、新たなクレジットカードの作成などが一定期間難しくなることがあります。
司法書士による債務整理の費用
司法書士に債務整理を依頼する場合の一般的な費用相場は以下の通りです。
ただし、司法書士事務所によって費用体系は異なりますので、相談時に確認することをおすすめします。
任意整理の費用相場
項目 | 費用目安(税込) | 備考 |
---|---|---|
相談料 | 無料〜5,500円 | 初回相談は無料としている事務所が多い |
着手金(1社につき) | 22,000円〜55,000円 | 債権者1社あたりの基本費用 |
成功報酬(1社につき) | 33,000円〜110,000円 | 債務額・件数により増減する |
減額報酬 | 減額金額の10%〜20% | 事務所によっては不要の場合もある |
過払い金返還報酬 | 回収額の15%〜20% | 過払い金がある場合のみ |
当事務所の費用体系
項目 | 費用(税込) | 備考 |
---|---|---|
相談料 | 無料 | お気軽にご相談ください |
着手金(1社につき) | 22,000円 | |
成功報酬(1社につき) | 33,000円 | 和解成立時に発生 |
減額報酬 | なし | 無利息・減額ができた場合でも 減額報酬は頂きません |
裁判対応 | 1社あたり33,000円〜 | 裁判所提出書類作成費用を含む |
費用のお支払い方法
当事務所では、以下のような柔軟なお支払い方法を用意しています。
- 分割払い:月々5,000円〜のお支払いプランをご用意
- 入金額の変動対応:突発的な支出により、入金が困難な場合には相談可能
- 減額制度:債務額が少額の場合、債務額に応じた減額制度あり
経済的にお困りの方でも安心してご相談いただけるよう、柔軟に対応いたします。
詳細は初回相談時にご説明いたします。
※上記は一般的な費用例です。具体的な費用は、債務状況や案件の複雑さによって異なります。正確な費用については、初回相談時にお見積りをご案内いたします。
ご相談の流れ
後払い決済の返済問題でお悩みの方は、以下の流れで当事務所にご相談いただけます。
1.無料相談のお申込み
お電話、メール、または公式LINEからお気軽にお問い合わせください。相談は無料です。
2.相談日の決定
お客様のご都合に合わせて、相談日時を決定します。
対面相談のほか、オンライン相談や電話相談も可能です。
3.現状の詳細なヒアリング
ご利用中の後払い決済サービスや借入状況、返済状況などを詳しくお聞きし、最適な解決方法をご提案します。
4.解決方針の決定
任意整理や自己破産・個人再生の法的手続きなど、お客様に最適な解決方法を決定します。
費用や今後の流れについても詳しくご説明します。
5.委任契約の締結
解決方針にご納得いただけましたら、委任契約を締結します。
費用のお支払い方法についても柔軟に対応いたします。
6.手続きの開始
当事務所が債権者に受任通知を送付し、交渉を開始します。
この時点で債権者からの督促は止まります。
7.和解交渉・解決
債権者と交渉を行い、返済条件の緩和や債務の減額などを目指します。
交渉結果はその都度ご報告します。
8.返済開始
和解が成立したら、新しい返済条件に基づいて返済を開始します。返済中も当事務所がサポートいたします。
よくある質問
後払い決済の滞納でブラックリストに載りますか?
後払い決済サービスの中には、信用情報機関(CIC、JICCなど)に加盟しているものがあります。
これらのサービスで支払いを滞納すると、信用情報に事故情報として記録され、いわゆる「ブラックリスト」に載ることがあります。GMO後払い(CIC加盟)、PayPayあと払い、ペイディプラスなどが該当します。
一方、信用情報機関に加盟していないサービスもありますが、長期滞納すると債権回収会社に債権が譲渡されたり、法的手続きに発展する可能性があります。
後払い決済も債務整理の対象になりますか?
はい、後払い決済サービスの債務も任意整理や自己破産などの債務整理の対象となります。司法書士や弁護士に依頼することで、後払い決済会社と交渉し、将来利息のカットや返済条件の緩和などを行うことが可能です。複数の後払い決済サービスを利用している場合でも、まとめて債務整理の対象にすることができます。
後払い決済の催促や督促が来ています。どうすればいいですか?
催促や督促が来ている場合は、まず後払い決済サービスの運営会社に連絡し、現在の状況を説明して支払い猶予や分割払いの相談をしましょう。
自発的に連絡することで、対応が柔軟になることがあります。それでも解決が難しい場合は、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。
専門家に依頼すると、受任通知を送付することで債権者からの直接の連絡を止めることができます。
司法書士に相談するメリットは何ですか?
司法書士に相談するメリットとしては、以下のようなものがあります:
- 専門知識を持った専門家が対応するため、最適な解決方法を提案できる
- 受任通知を発送することで、債権者からの直接の連絡が止まる
- 債権者との交渉を代行してもらえる
- 将来利息のカットや返済条件の緩和などの交渉が可能
- 複数の債務をまとめて整理できる
- 弁護士より費用が安い場合が多い(140万円以下の債務整理の場合)
債務整理をすると後払い決済サービスは使えなくなりますか?
はい、債務整理の対象とした後払い決済サービスは、基本的に今後利用できなくなります。
また、任意整理や自己破産などの債務整理をすると、信用情報機関に情報が登録され、一定期間(5〜7年程度)は新たなクレジットカードの作成や他の後払い決済サービスの利用が難しくなることがあります。
ただし、これは一時的なものであり、債務整理後に適切な返済を続けることで、徐々に信用を回復していくことができます。
後払い決済業者(債権回収会社、弁護士事務所)からの請求・取り立て・裁判・強制執行にお困りの方は、当事務所までお気軽にご相談ください。

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