みなし貸金業者(貸金業を廃業した後も貸付債権の回収や債権譲渡を行う業者)だったネットカード株式会社(旧オリエント信販)(東京都墨田区太平3-1-2)が、平成29年11月10日付で東京地裁から破産手続き開始の決定を受けました。
過払金を返還しないため、ついに過払債権者から破産の申立てをされたようです。
この会社も、親会社の変更(ユニマット⇒ユニゾン・キャピタル⇒GMOインターネット⇒NK3ホールディングス)によって下記のように商号が変わっております。
オリエント信販株式会社
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GMOネットカード株式会社
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ネットカード株式会社
中堅の消費者金融で、オリエント信販時代は「ベティ・ローン」という名前の女性専用キャッシングで貸付を行っておりました。
この会社は利息制限法を超える金利で貸付を行っていたため、過去に取引されたことがある方は過払い金が発生している可能性が高いです。
しかしながら、破産手続きが開始したことにより、ネットカードに対して過払い金返還請求権をお持ちの方は全額回収することが難しくなりました(元々ほとんど返還をしませんでしたが・・・)。
では、ネットカードに過払い金返還請求権を持つ人は今後どうなるのでしょうか?
過払い金が発生している人には、「破産債権届出書」を同封した「御連絡」が届くことになっております。
この届出書を出さない場合には、配当に預かることはできませんが、そもそも配当があるかどうかも現状では不明です。
過払い金は発生せず逆に債務が残る人は?
利息制限法に基づいて計算してもなお債務が残っている方は、依然として支払義務はあります。
貸金業者が倒産したら借金を支払わなくてもいいと誤解されている方もいらっしゃいますが、債務は勝手に消滅することはありません。
今後破産手続きの過程でどこかの会社(債権回収会社)に債権が譲渡されることも予測されますし、既にオリエント信販時代の滞納している債権は譲渡を受けたといって請求してきている会社(ティー・オー・エム株式会社や株式会社ティーアンドエス等)もあります。
オリエント信販、ネットカード株式会社に対して支払いができなくなってしばらく経っている方は、ご注意ください。
なお、当事務所は過去にオリエント信販、ネットカード株式会社で滞納してしまった借金のご相談を承っております。
どうぞお気軽にご連絡ください。
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