先日から裁判所からの書類は特別送達で届くと説明いたしました。
では、ご自身がご自宅に不在で、家族の方が代わりに受け取ることはできるのでしょうか(又は拒否できるのでしょうか)。
こちらも民事訴訟法第106条に規定があり、同居人(配偶者、ご両親等)や使用人は受け取ることができます。(逆に正当な理由なく受け取り拒否できません。)
お子様でもある程度分別が付く年齢の方も受け取りできます。
家族が特別送達を受け取ってしまい、それを聞いていないとご自身が知らない間に裁判手続きが進んでしまうことはよくあることです。
特に請求書、督促状が届いているもののご家族には届いたら全部捨てておいてとおっしゃっている方は、裁判所の書類もそれと同じだとご家族が判断し捨てられているケースは当事務所でもお見受けします。
いざ任意整理によって解決しようとしても、裁判中に交渉するのと裁判が終わってから交渉するのでは向こうの和解ラインは変わってきます。
さらに、長期間放置していた案件であれば、時効援用していれば支払義務が逃れられたものを裁判対応をしないばっかりに時効援用もできなくなり多額の債務を支払うことになります。
借金問題は必ず解決できます。
払えないからと言って放置するは何らの解決に至りません。
恥ずかしいと思わず、勇気を出してご相談されることが解決への第一歩です。
【民事訴訟法】
(補充送達及び差置送達)
第106条
- 就業場所以外の送達をすべき場所において送達を受けるべき者に出会わないときは、使用人その他の従業者又は同居者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付することができる。郵便の業務に従事する者が日本郵便株式会社の営業所において書類を交付すべきときも、同様とする。
- 就業場所(第104条第1項前段の規定による届出に係る場所が就業場所である場合を含む。)において送達を受けるべき者に出会わない場合において、第103条第2項の他人又はその法定代理人若しくは使用人その他の従業者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものが書類の交付を受けることを拒まないときは、これらの者に書類を交付することができる。
- 送達を受けるべき者又は第一項前段の規定により書類の交付を受けるべき者が正当な理由なくこれを受けることを拒んだときは、送達をすべき場所に書類を差し置くことができる。
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